2026年10月3日
中学受験 過去問の解き直しのやり方|「全部やり直す」をやめて、点数につながる直しに絞る手順
過去問を1年分解くと、4科目でまとまった数の×が出ます。仮に1年分で20問なら、毎週1年分を解くだけで、直すべき問題はひと月で80問前後になります。「全部やり直させなきゃ」と思った時点で、直しは止まります。
過去問の解き直しで最初に決めるべきなのは、やり方より「どれを直して、どれを直さないか」です。この記事では、間違いを仕分けて直す範囲を決め、2段階で回す手順をまとめます。採点そのものの話は過去問の丸付けの記事に、点数や進捗の記録は過去問の管理の記事にあります。
解き直しの目的は「次に同じ型が出たら取れる」こと
過去問の得点は、解いた時点の実力を測るためのものです。点数を上げる本体は、その後の直しにあります。TOMASの受験情報メディアも、過去問は「やりっぱなしにしない」こと、間違えた問題は「なぜ間違えたのかを分析するところまでやる」ことを勧めています(出典)。
ただし「分析するところまで」を全問にやろうとすると、時間が足りません。大事なのは、同じ学校の次の年度で、同じ型の問題が出たときに取れるようになることです。そのために直す価値がある問題だけに絞ります。
手順1: 採点直後に、×を3つに仕分ける
丸付けが終わったら、間違えた問題に印を付けて3つに分けます。仕分けは親子で一緒に、その日のうちにやるのが理想です。
- A. 取れたはずのミス: 計算ミス、問題の読み違い、写し間違い、時間切れで手を付けなかった問題
- B. 習ったのに解けなかった問題: 単元は分かるが、解き方が出てこなかった・途中で止まった
- C. 今は手を付けない問題: 正答率が低いと思われる難問、まだ塾で扱っていない単元
直しの対象はAとBです。Aは「なぜ起きたか」を一言で書けば十分で、解き直しは短時間で済みます。Bが本当の直しの対象で、ここに時間を使います。Cは解説を読むだけにして、無理に解き直しません。志望校のレベルや通っている塾の方針で線引きは変わるので、迷う問題は塾の先生に相談するのが確実です。
手順2: 解説を読みながら直す(当日〜翌日)
1回目の直しは、解説を見ながらで構いません。中学受験の家庭教師情報サイトは、「解説を読みながら間違えた問題を解き直し、その後、少し期間を置いてからミスをやり直す」という2段階を勧めています(出典)。
このとき、間違えた問題の横に日付を書き込んでおきます(出典)。2回目の直しのときに、どれを解くかを紙だけで判断できるようになります。
1回目は記憶が新しいうちに済ませるのがポイントです。栄光ゼミナールの解き直しノートの解説でも、1回目は「なぜそう回答したのか、どのような点で迷ったのかなど記憶がはっきりしているうちに」とされています(出典)。過去問を解いた翌日までを目安にします。
手順3: 期間を置いて、何も見ずにもう一度解く
2回目は解説を閉じて解きます。ここで解ければ「直った」と判断し、解けなければBのまま残して、3回目に回します。
期間の目安は、同じ栄光ゼミナールの解説によれば、2回目は「1週間後など、時期を決めてもOK」で、模試や小テストの前に復習するのも一案、3回目は「問題の記憶が薄れてきたタイミング」です(出典)。過去問の場合は、次の週末に別の年度を解く前の30分を「先週の直しの2回目」に充てると、無理なく組み込めます。
手順4: 直したことを残す
直しを「やった」で終わらせず、記録に残します。方法は2つあります。
1つは、TOMASのメディアが勧める「振り返りノート」で、間違えた問題を時系列でノートに貼り、自分の解答や間違えたポイントをまとめる形です(出典)。もう1つは、間違いノートの記事で紹介した「1ページ1題・解答は別ノート・○×欄を3つ」の型です。
どちらも、過去問4科目の×を全部貼ろうとすると続きません。貼るのはBの問題だけ、と決めておくと現実的な量に収まります。
科目別に気を付けたいこと
算数は、答えだけでなく途中式まで書いて直します。1回目で解説を読んで分かった気になっても、2回目に手が動かないことが多い科目です。
国語の記述は、模範解答と丸ごと見比べるより、「本文のどこを根拠にしたか」「入れるべき要素は何か」の2点で見直すと、直しが具体的になります。読解の直しは本文が手元にないとできないので、元の問題のコピーを残しておきます。
理科・社会の用語問題は、解き直しより「引き出す練習」の方が効きます。×になった用語だけを別のリストに移して、短時間で回す方法は理科・社会の用語が覚えられない子への対処の記事にまとめています。
2周目はどこまでやるか
過去問そのものの2周目については、志望校のレベルによって目安が変わります。家庭教師情報サイトは、超難関校を目指す場合は第一志望を二周・それ以外は一周、中堅校以下でも第一志望は一周を基準としています(出典)。
2周目を丸ごと解き直す時間がない場合は、Bの問題だけを集めた「自分専用の1年分」を解くのが代替になります。1周目で直したはずの問題が本当に直っているかを確かめる、という意味では、こちらの方が目的に合うこともあります。
「Bの問題だけを集める」を自動化する
ここまでの手順で一番手間がかかるのは、仕分けそのものより、間違えた問題だけを集めて解き直せる形にする作業です。過去問と宿題の両方から毎週出てくる×を、コピーして切って貼って、という作業が夜に残ります。
塾サポでは、過去問も宿題もスマホで撮影して採点でき、結果画面で○×を確認して確定すると、間違えた問題があるページを元のプリントのまま集め、解き直す問題に★の印を付けた問題集が作られます。子どもはそれをノートに解き、ノートの写真を撮ると設問ごとに採点されて「克服」が記録されます。印刷しなくても画面で見てノートに解く流れはプリンターなしで解き直しを回す記事のとおりです。国語の本文が必要な読解問題は元のプリントで直す前提なので、そこは手元のコピーを使ってください。詳しくは使い方ガイドをご覧ください。
直しの回し方そのもの、たとえば回数を決めすぎない・親が付きっきりにならないといった続け方のコツは、解き直しが続かない理由と3つのコツの記事にまとめています。
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