2026年9月5日
理科・社会の用語が覚えられない子への対処|穴埋めで手が止まる原因と、テスト直しから作る用語リスト
理科の「植物が光を受けてでんぷんを作るはたらきを□という」、社会の「国の政治の権力を立法・行政・司法に分けるしくみを□という」。こうした用語の穴埋めが、空欄のまま返ってくる。家で聞くと「習った気がする」と言う。テキストを見せると「あ、これか」と言う。——覚えていないのではなく、テストの場で引き出せていない。理科・社会の用語で起きていることは、たいていこれです。
この記事では、用語が「出てこない」子に対して、暗記の量を増やさずに引き出せるようにする回し方をまとめます。
「覚えていない」と「引き出せない」を分ける
まず、返ってきた答案の空欄について、テキストを見せずに一つずつ聞いてみてください。
- 聞かれた瞬間に言える → 引き出せなかっただけ。テストの形式に慣れる練習で減る
- ヒント(頭文字・教科書のページ)があれば言える → 記憶はあるが弱い。思い出す練習で強くなる
- ヒントがあっても出ない → 覚えていない。ここだけが本来の暗記の対象
3つ目だけを暗記の対象にすると、やる量が一気に減ります。「全部覚え直す」のは、覚えている用語まで同じ時間をかけることになるので、続きません。
覚え方は「束ねる」が基本
中学受験の社会科教材を手がけるスタディアップは、暗記のコツとして、やみくもに書いたり読んだりするだけでは覚えられないこと、因果関係を理解すると覚えやすく抜けにくくなること、カテゴリー分けの作業が記憶を容易にすること、覚えられないものだけをピックアップしてまとめることを挙げています(出典)。
用語の暗記に当てはめると、次の3つになります。
- 因果で束ねる: 「光合成」は単独で覚えず、「光を受ける→でんぷんができる→酸素が出る」の流れの中に置く
- カテゴリで束ねる: 立法・行政・司法のように、セットになる用語はいつもセットで並べる。1つ出てくれば残りも引き出せる
- 書き出す: 覚えられない用語だけを、自分の手で1枚に書き出す。テキストを写すのではなく、閉じた状態で思い出しながら書く
テストの×から「用語リスト」を作る
用語リストは、テキストの太字を全部書き写すものではありません。テストで空欄だった用語だけを書きます。
- 返ってきた答案の空欄・誤答から、用語だけを抜き出す(1回のテストで5〜15個が目安)
- 1行に「問い」と「答え」を分けて書く。問いは問題文そのままでよい
- 答えの横に、束ねる相手を1つだけ書く(光合成 ⇔ 呼吸、立法 ⇔ 行政・司法)
- 次のテストの×を、同じリストに追記していく
リストの正体は「間違えた用語だけの一問一答」です。1か月で数十個になりますが、この数十個が、その子にとっての理科・社会の穴です。全部で数百ある用語のうち、どこが抜けているかが一覧になります。
1日5分の「思い出す」練習
用語リストは読むものではなく、隠して答えるものです。答えの側を隠して、問いを見て口で答える。出なかったものに印をつける。翌日は印のついたものだけ。これを5分。
書く練習は「書き出す」の段階で済んでいるので、ここでは書きません。テストで求められるのは、問いを見て答えが出てくることであって、きれいに書けることではないからです。
印が3日続けて消えた用語は、リストから外して構いません。外れる用語が増えていく手応えが、続ける動機になります。
穴埋めが空欄になる、もう一つの理由
「出てこない」以外に、空欄が増える理由がもう一つあります。分からないと手が止まって、そのまま次の問題まで止まることです。用語問題は配点が小さく数が多いので、1問で止まると後ろが全部空く。
対処は用語の暗記ではなく、「出なければ何か書いて次へ進む」の練習です。これはテストの後半が白紙になる子の記事にまとめています。用語リストとセットで取り組むと、空欄は目に見えて減ります。
直しの回し方と、塾サポでできること
用語リストの元になる「テストの×」を集める作業は、テストの枚数が増えるほど親の負担になります。塾サポでは、撮って採点した宿題やテストの間違いが科目×領域の弱点マップにたまり、理科なら「天体」、社会なら「地理」のような領域ごとに、未克服の問題数が見えます。
また「間違いの傾向(ベータ版)」は、直近の間違いから「用語の穴埋めで無回答が続いている」「複数選択で手が止まる」といった癖を見つけて、テスト当日の朝に読む1枚「直前チェック」にまとめます。AIが見つけた傾向なので合っていないこともありますが、答案を何回分も見比べる手間はなくなります。使い方は使い方ガイドをご覧ください。
間違えた問題を集めて直す流れ全体は、間違いノートの記事と解き直しの続け方の記事にまとめています。