2026年10月18日
中学受験の解き直しノート|載せる問題の選び方・1問の書き方・解き直す日の決め方まで、続けるための4つのルール
解き直しノートを作り始めたものの、数週間でノートが開かれなくなった。あるいは、ノートは増えていくのに、テスト前に見返す時間がない。解き直しノートのつまずきは、作り方そのものより、作ったあとの運用で起きることが多いように思います。
1ページに1題、○×欄を作る、解答は別のノートに、という基本の型は間違いノートの作り方の記事にまとめました。この記事ではその先、載せる問題・書くこと・解き直す日・外すタイミングの4つを、家庭のルールとして決めるところまでを扱います。
解き直しノートと間違いノートは違うもの?
呼び方は塾や家庭によってまちまちですが、「間違えた問題を集めて、時間を置いて解き直すためのノート」という役割は同じです。栄光ゼミナールは「解き直しノート」の名前で、自分が間違えた問題だけを反復できる、復習用のオリジナル教材として紹介しています(出典)。この記事でも同じものとして扱います。
ルール1: 載せる問題を選ぶ(全部は載せない)
ノートが止まるきっかけになりやすいのは、載せる問題が多すぎることです。
栄光ゼミナールは、作り始めるタイミングとして模試を勧めています。幅広い内容から出題されるので、苦手な問題を見分けやすいというのが理由です。そのうえで、普段の授業で間違えた問題まで手を付けていくと「どれだけ時間があっても足りませんので、保護者の方が線引きをしてあげてください」と書いています(出典)。載せる問題の線引きは、親の役目ということです。
線引きの基準として使いやすいのが正答率です。中学受験の個別指導塾・受験Dr.の講師ブログは、模試では「正答率の高い問題でどのくらい失点しているかを正確に知ること」が大事だとして、確認する問題の目安を偏差値帯ごとに示しています(合不合判定テストの偏差値が基準で、たとえば偏差値50〜55なら正答率70%以上の問題)(出典)。
これらを踏まえた、家庭での線引きの一例です。
- 模試: 正答率が高いのに落とした問題を載せる。正答率の低い難問は載せない
- 週ごとのテスト: 基本問題の×を載せる
- 毎日の宿題: 原則として載せない。同じ型を2回続けて間違えたものだけ載せる
- 1週間に載せる数に上限を決める(たとえば週5題まで)
上限を超えた分は、思い切って載せません。載せきれなかった問題は、次のテストでまた×になったら載せる、と決めておけば十分です。
ルール2: 1問に書くことを決める
書く項目は、科目によって2つの型を使い分けると無理がありません。
解き直す型(算数・理科の計算など)
栄光ゼミナールの基本形です。1ページに1題、どの問題集のいつ解いた問題かを書き、○×欄を3枠以上作ります。解答や計算式はこのノートには書かず、別のノートに解きます(出典)。答えが見えない状態で何度も解けることが、この型の要点です。
原因を残す型(社会・理科の知識問題など)
受験Dr.の講師ブログが紹介している社会の解きなおしノートは、間違えた問題ごとに次の1〜4を書き、全問を書き終えたら5と6をまとめる形です(出典)。
- 選んだ答え
- 選んだ理由
- 正しい答え
- 簡単な解説(1行程度が目安)
- 今回の反省(失点した原因を自分の言葉で)
- 次回に向けて取り組むこと
もう一度解くことよりも、「なぜその答えを選んだのか」「何が原因で失点したのか」を言葉にすることに重きを置いた型です。6つすべてを書くのが重い場合は、まず2と5だけでも残してみてください。用語そのものが出てこない場合の回し方は理科・社会の用語が覚えられない子への対処の記事にまとめています。
国語の記述は、ノートに載せない選択もある
同じ受験Dr.の別の講師は、国語の模試の解き直しについて、ノートに書くのではなく、マーカーで色分けして見比べる方法を紹介しています。記述問題では、模範解答をいくつかの要素に分け、本文のどこにその要素があるかを確認し、自分の答えにその要素が入っているかを見比べる、という手順です。ノートに書く手間と時間を省ける、という利点も挙げています(出典)。全科目を同じノートに載せなくてよい、と知っておくと気が楽になります。
ルール3: 解き直す日を先に書いておく
栄光ゼミナールの目安は、1回目は問題を解いた翌日、2回目は1週間後など時期を決めるか模試や小テストの前、3回目は問題の記憶が薄れた頃で、夏休みや冬休みなどの長期休みが向いているとされています。1回目で解けた問題も3回は解くのがポイントだとしています(出典)。
実務としては、ノートに載せた時点で、○×欄の上に解き直す予定の日付を先に書いておくのがおすすめです。1回目と2回目は日付を、3回目は「冬休み」のように時期を書きます。「いつやるか」をカレンダーや親の記憶に持たせると抜けやすいのですが、ノート自体に書いてあれば、ページを開くだけで今日やる問題が分かります。
受験Dr.の講師ブログは、模試の丸付けとノート作成は「その日のうちに」と勧めています(出典)。載せる作業を週末に回すと、たまった量で止まりやすくなります。1日に載せるのは1〜2題まで、その日のうちに、が現実的です。
ルール4: 解けた問題は外す(ノートを太らせない)
ノートが厚くなるほど、テスト前に見返すのは気が重くなります。栄光ゼミナールは、使いにくい点が出てきたら学習スタイルに合わせて改良してよいとして、ルーズリーフを使い、解けるようになった問題を外していく方法を挙げています(出典)。
ノートとルーズリーフの違いについて、同じ記事は次のように整理しています。
- ノート: 時系列が分かりやすく管理しやすい。冊数が増えるたびに達成感がある
- ルーズリーフ: 自由に取り外せるので、今取り組むべき問題だけをまとめたり、持ち運び用に抜き出したりしやすい
外すルールは先に決めておくと迷いません。たとえば「3つの○×欄がすべて○になったら外す」「3回目も×だった問題は残して、塾の先生に質問する」です。栄光ゼミナールも、3回目でも間違えてしまう問題は重点的に復習する必要がある問題だと位置づけています(出典)。
もう一つ、同じ記事が強調しているのが、きれいに作りすぎないことです。ペンを何色も使い分けるような作り方は時間がかかるので、できるだけシンプルなものにすることが長く続ける秘訣だとしています(出典)。
親はどこまで手伝うか
ノートを誰が作るかは、間違いノートの作り方の記事で触れました。問題を集めて貼る作業は親が手伝ってよい部分で、原因を書く・解き直すところは本人の仕事として残す、という分担が、この記事の4つのルールとも合います。ルール1の線引きと、ルール3の日付を書くところまでを親が受け持ち、あとは子どもに任せる形から始めると、親子とも負担が読めます。
「集める・解き直す・外す」を仕組みに任せる方法
4つのルールのうち親の手間が大きいのは、問題を集めて解き直せる形にする作業と、どれが解けるようになったかの記録です。ここは道具に任せることもできます。手書き・写真・ノートアプリ・専用アプリの違いは間違いノートはアプリで代替できるかの記事で比べました。
塾サポは、私自身がわが子の家庭学習の丸付けに追われた経験から作ったサービスです。宿題やテストをスマホで撮影すると採点され、結果画面で親が○×を確認して確定すると、間違えた問題があるページを元のプリントのまま集め、解き直す問題に★の印を付けた解き直し問題集が作られます。子どもはそれを印刷して解き(解答用紙が別のテストや、印刷しないときはノートに解き)、その写真を撮ると設問ごとに採点されます。正解できた問題は「克服」として記録されるので、どれが解けるようになったかを親が表に付ける必要がありません。印刷せずに画面で見て解く流れはプリンターなしで解き直しを回す記事のとおりです。
一方で、どの範囲を解き直すかの線引きと、「なぜ間違えたか」を言葉にするところは、塾サポを使っても親子の仕事として残ります。国語の読解のように本文が必要な設問は解き直し問題集に載らないので、元のプリントで直す前提です。詳しい流れは使い方ガイドをご覧ください。解き直しそのものを習慣にするコツは解き直しが続かない理由と3つのコツの記事にまとめています。
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