2026年8月23日
解約の声が、塾サポを作り直させた話
前回の開発秘話で、わが家の丸付けの山から塾サポが生まれた話を書きました。今回はその続き——初期ユーザーの方の「解約」から始まった、作り直しの記録です。
一通の解約が教えてくれたこと
この夏、塾サポを使い込んでくださっていた方が、解約とともに理由を残してくれました。要点はシンプルで、当時の塾サポには「間違えた問題を蓄積する・管理する・苦手分野を洗い出す・やり直しの問題につなげる」という、ご家庭がずっと手作業でやってきた実務のほとんどが欠けている、ということでした。
正直、こたえました。でも考えるほどに、これは苦情ではなく設計図だと気づきました。蓄積・管理・洗い出し・やり直し——この4つの動詞こそ、中学受験の家庭学習の実務そのものだったのです。
当時の塾サポができていたのは、このうち「やり直し問題を作る」の入口だけ。撮影すれば丸付けは済み、解き直しPDFは出てくる。しかし間違いはたまっていくだけで、見えなかった。どの単元が弱いのか、解き直した結果どうなったのか、何も答えられないままでした。
「変換器」から「管制塔」へ
そこで、機能の追加ではなく、体験の背骨を作り直すことにしました。目指したのは、撮影した1枚1枚が資産に変わっていくループです。
撮る → たまる → 見える → 潰す → 確かめる。
具体的には、この数日で次を作りました。
- 弱点マップ: 科目×単元の正答率(直近と通算の2軸)と、苦手分野が低い順に並ぶリスト。単元をタップすると「実際に間違えた問題そのもの」に飛べます
- 問題ライブラリ: 解いた問題を期間・単元・正誤で整理。「先月の割合の間違いだけ」といった振り返りができます
- 解き直しの「卒業」: 解き直した用紙をもう一度撮影すると自動で採点され、克服できた問題は卒業として記録。マスター率は上がるだけの設計です
- 類題: 同じ問題に正解しても、数値を変えた類題でもう一度確かめる。「答えを覚えただけの卒業」を防ぎます
- テスト前モード: テスト日を登録すると逆算で復習キューが並び、「この期間の未克服だけ」の総復習問題集が一つのボタンで出てきます
- 紙面の刷新: 解き直しPDFを、撮影画像の切り貼りから市販教材風の紙面に作り直しました
教わったこと
親が本当に欲しいのは、丸付けの代行そのものではなく、「うちの子の穴がどこにあり、それが塞がっていく」のが見えることでした。丸付けや問題作成の自動化は、そのための手段にすぎません。
解約は残念な出来事です。でも、去り際にわざわざ言葉を残してくれる人がいる。その言葉を設計図にして作り直せることが、小さなサービスの強みだと思っています。塾サポはこれからも、使ってくださる方の声で形を変えていきます。