2026年10月13日
サピックスの宿題はどこまでやる?|公式の「復習主義」から考える家庭学習の回し方と、丸付けの分担
授業のたびに新しい教材が増え、前回の分が終わらないうちに次の授業が来る。「サピックスは宿題が多い」と聞いてはいたけれど、どこまでやれば足りるのかが分からない。通い始めた家庭や、学年が上がった家庭から、よく聞く悩みです。
この記事では、SAPIX小学部の公式ページで確認できる家庭学習の位置づけを整理したうえで、取り組む範囲の決め方、1週間の回し方、丸付けと教材整理の分担をまとめます。家庭学習の具体的な指示は校舎やコース、講師によって違うので、正確なところは通っている校舎で確認してください。なお、この記事は公開情報をもとにした整理で、塾サポはSAPIXとは関係のない独立したサービスです。
公式の説明では、家庭学習は「授業の復習」
SAPIX小学部は、自分たちの学習法を「復習主義」と呼んでいます。公式ページによると、授業に予習は必要なく、その日に使う教材はその日の授業で渡されます。家庭では授業で学んだことを復習し、次週の授業の小テストで定着度を確認する、という流れです(出典: SAPIX小学部 効果的な学習)。
学年別のカリキュラムのページでも、家庭学習の項目に挙がっているのは「デイリーサピックスで授業の復習」と「『基礎力トレーニング』等の補助教材で基礎力の養成」の2つです(出典: 5年生のカリキュラム)。家庭でやることの中心は、先取りではなく、授業で一度扱った内容をもう一度確かめることだと読めます。
通塾日数と授業時間は、公式の「時間割の例」(首都圏)では次のとおりです。いずれも、コースや校舎によって時間割は異なると注記されています。関西圏の校舎は、選択授業の有無などにより授業日数が異なることがあるとされています(出典)。
- 4年生: 週2日(60分×3コマ)。関西圏の例では週2〜3日(出典)
- 5年生: 週3日(90分×2コマ)。関西圏の例では週2日(80分×3コマ)に、選択授業が週1日加わる形(出典)
- 6年生: 平常授業が週2日(80分×3コマ)、土曜志望校別特訓が週1日(75分×4コマ)。9月以降は難関校SS特訓が加わる(出典)
授業のある日は、帰宅後に復習の時間を取るのが難しくなります。学年が上がるほど、復習に使える日は減っていきます。「終わらない」と感じやすいのは、教材の量だけでなく、この日数の事情もあると思います。
「どこまでやるか」の基準は、講師の指示
公式のよくあるご質問には、次の一文があります。「家庭学習の内容については、講師が各回の授業で理解度に応じて具体的に指示させていただきます。」(出典: SAPIX小学部 よくあるご質問)。取り組む内容は、授業ごとに、理解度に応じて指示されるという説明です。
そこで最初に確かめたいのは、子どもが授業で受けた指示を覚えているか、どこかに書いてあるかです。授業のあった日に「今日はどこをやるように言われた?」と聞き、教材の表紙に印を付けておくだけでも、翌日以降の「どれをやるんだっけ」が減ります。
それでも終わらないとき、家庭だけで削る範囲を決めるのは不安が残ります。同じページによると、4〜6年生は授業後に質問教室があり、子どもが講師に直接質問できます。個別面談も、希望により随時相談を受け付けているとされています(出典)。「指示された範囲が終わらない。どこを優先すればよいか」は、そのまま校舎に相談してよい内容です。
外部の解説も、量をこなすこと自体を目的にしないよう勧めています。トライグループが運営する入試情報コラムは、宿題を終わらせること自体が目的になると復習がおろそかになると指摘し、どの問題まで取り組むべきかは学年や時期、理解度によって異なる、としています(出典)。全部を終わらせたかどうかより、授業の内容が身に付いたかどうかを見る、という整理です。
1週間の回し方(家庭での一例)
公式の流れ(授業、家庭での復習、次週の小テスト)に合わせると、家庭の1週間は次のように組めます。
- 授業当日: 持ち帰った教材を科目ごとの置き場に入れ、その日の指示をメモします。当日は解かなくてかまいません
- 翌日から次の授業の前日まで: 授業で扱った問題の解き直しから始めます。初めて見る問題に進む前に、授業で一度見た問題を自力で解けるかを確かめます
- 丸付けはその日のうちに: 解いたままにせず、その日の分はその日に答え合わせまで済ませます
- 次週の小テストのあと: 小テストで落とした問題に印を付け、週末にもう一度解きます
小テストの×は、復習が足りなかった場所を教えてくれます。公式ページも、家庭で復習したことは次週の授業の小テストで定着度を確認し、つまずきやすいところをもう一度解説していく、としています(出典)。家庭でも、小テストの×を次の復習の出発点にすると、やる範囲を絞りやすくなります。
公式のよくあるご質問によると、コース分けやコースの昇降にかかわるテストは、4〜6年生では約1か月に1回あります(出典)。毎週の×を残しておくと、テスト前に見返す材料になります。テスト後の直しはマンスリー確認テストの直しの記事と組分けテストの対策と復習の記事に、塾を問わない宿題の優先順位の付け方は宿題管理の記事にまとめています。
丸付けは誰がやるか
丸付けを親と子のどちらがするかは、今回確認した公式ページには書かれていませんでした。家庭で決めることになります。考え方の一例を挙げます。
- 4年生: 親が丸付けをして、どこで間違えたかを一緒に見る
- 5年生以降: 答え合わせは本人がして、親は×の付いた問題だけを見る
- どの学年でも: 本人に任せる場合も、週に1回は親が答案を見て、×がそのままになっていないかを確かめる
丸付けは作業であると同時に、どこでつまずいたかを親が知る機会でもあります。負担の中身と減らし方は丸付けはなぜ大変なのかの記事に、共働きで平日の時間が限られる家庭の分担は共働き家庭の記事に書きました。迷うときは、学年や子どもの様子に合った関わり方を校舎に相談するのが確実です。
教材の整理は「置き場」を先に決める
教材は授業のたびに渡されるので、整理の方法を決めていないと、復習したい回の教材を探すところで時間を使います。こちらも公式ページに決まった方法は見当たらなかったので、家庭での一例です。
- 科目ごとに箱やファイルを分け、授業の回の順に入れる
- 「今週やる分」だけを、机の上など別の場所に出しておく
- テストが終わった範囲は、×の付いた問題が分かるようにしてから保管に回す
置き場と分け方を先に決めてしまえば、毎回考えずに済みます。
丸付けと「×を集める作業」を軽くする
ここまでの中で、親の時間をいちばん使うのは、毎日の丸付けと、間違えた問題をあとで解き直せる形に集める作業です。私自身、わが子の家庭学習の丸付けに追われた時期があり、その経験から塾サポを作りました。
塾サポでは、宿題やテストをスマホで撮影すると採点され、結果画面で親が○×を確認して確定すると、間違えた問題があるページを元のプリントのまま集め、解き直す問題に★の印を付けた解き直し問題集が作られます。子どもがノートに解いて、そのノートの写真を撮ると設問ごとに採点され、正解できた問題は「克服」として記録されます。間違いは科目・単元ごとに弱点マップに残るので、テスト前にどの単元から見返すかを決める材料になります。
できないこともあります。教科の指導や、どこまで取り組むかの指示は塾の領分で、塾サポはその代わりにはなりません。国語の読解のように本文が必要な設問は解き直し問題集に載らないので、元のプリントで直す前提です。採点結果は親が確認して確定する流れなので、「親が一切見ない」にもなりません。くり返しになりますが、塾サポはSAPIXとは関係のない独立したサービスです。詳しい流れは使い方ガイドをご覧ください。解き直しを習慣にするコツは解き直しが続かない理由と3つのコツの記事にあります。
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